相続コラムvol.41「土地の評価 規模の大きな土地」
平成30年1月1日以後の相続・贈与又は遺贈の分から、「地積規模の大きな宅地の評価」という新しい評価が、相続税(贈与税)申告上の財産評価(土地の評価)のひとつとして適用することができるようになりました。
これに似たようなものとして以前は「広大地の評価」という評価がありましたが、これは廃止になりました。
以前の「広大地の評価」は適用できる基準が曖昧で評価が難しく、適用するにはリスクが有りました。不動産鑑定士評価を行う必要があるものも多く、大きな評価減ができて有利なものではありましたが、費用負担もありました。
適用要件
「地積規模の大きな宅地」は適用要件がはっきりしています。
-
①地積判定
*三大都市圏に所在する場合→500㎡以上であること
*三大都市圏以外に存在する場合→1,000㎡以上であること
ex 名古屋市なら500㎡ 知多市なら1000㎡が基準となります
-
②都市計画法の工業専用地域判定
工業専用地域以外に所在すること
-
③容積率判定
指定容積率が400%未満の地域に所在すること
(地域により例外もあります)
-
④地区区分判定
路線価図の普通商業・併用住宅地区又は普通住宅地区に所在すること
-
⑤市街化調整区域判定
市街化調整区域に所在する場合、都市計画法34条10号又は11号の規定に基づき宅地分譲に係る開発行為ができる区域に所在すること
評価単位
地積については、一筆の土地かそうでないか等は関係ありません。「ひとつの利用単位(=ひとつの評価単位)として認められる場合の、その土地の合計地積」が要件に当てはまるか否か、ということになります。
お持ちの土地の面積が広い方は一度確認をオススメします
「地積規模の大きな宅地の評価」はできたばかりの評価です。
でも、もう弊社では、すでに10件以上は適用しております。
マンションでも該当する場合があります。
まとめて150坪~300坪以上の土地がある場合は該当するかもしれません。
土地の利用単位(評価単位)については、財産評価(土地の評価)に精通していないと厳密に判定できない場合も多々あります。ぜひご相談ください
この記事を担当した税理士
税理士法人葵パートナーズ
代表社員税理士
花田 直子
- 保有資格
税理士
- 経歴
-
2002年に税理士試験合格。
2011年より税理士法人葵パートナーズの代表社員税理士を務める。
相続の相談件数1,800件以上の経験から相続税を中心とした相続に関する悩みを抱えている相談者からの信頼も厚い。
- 2024年7月25日「一度相談に行ってみてください。親切に教えてくださいます」
- ご相談内容:相続手続き 満足度:とても満足 1.当事務所にご相談にいらしたきっかけを教えてください。 昨年、安島事務所から紹介されて、今回もお願いしました。 2.当事務所のサービスを受けた感想…
- 2024年5月15日「手際よく対応してくださいました」
- ご相談内容:相続税申告 満足度:満足 1.当事務所にご相談にいらしたきっかけを教えてください。 司法書士さんの紹介です。 2.当事務所のサービスを受けた感想はいかがでしたか? 手際よく対応し…
- 2024年3月25日「親切で話しやすく合理的」
- ご相談内容: 満足度:とても満足 1.当事務所にご相談にいらしたきっかけを教えてください。 相続の相談でパソコンで検索して決めました。 2.当事務所のサービスを受けた感想はいかがでしたか? …
- 2023年8月24日「丁寧な仕事で感謝しています。」
- ご相談内容:相続税申告、相続手続き 満足度:とても満足 1.当事務所にご相談にいらしたきっかけを教えてください。 司法書士さんの紹介 2.当事務所のサービスを受けた感想はいかがでしたか? 丁…